感想3の続き

山手樹一郎著、「江戸の暴れん坊」を読破でございます。
アレだね、最近は夜更かしすると疲れて半日近く寝ることになってしまうので大変だ。
今日も気付けば昼の1時起き。アホか。
さて、感想!


えーお夏じゃないのー!?
↑結局はねっかえり系の娘が好きらしい俺
うーん・・・結局主人公の鳶太郎はお歌と夫婦になることになったわけですが。
信じられーんっ、お夏が可哀想だよー!!
お歌が「キレイ」で「金持ち」で「後家」(つまり未亡人)(おい)だからムカつく。
なんだよなんだよ、男ってのはやっぱりそうなのか、チキショー。
お歌、途中から鳶太郎の腕を掴んだり手を繋いだりやりたい放題で・・・恥を知れ、恥をー!!


はい、めいいっぱい叫んだところでお話に入りましょうかね・・・
いやー・・・めちゃめちゃ楽しかったです。
この前「又四郎〜」はギャグ本だと書いたけど、こちらも負けず劣らず、でした。
信じられないくらいに面白い掛け合いを、普通にするんですよね、この人達。
ギャグじゃなくて、うまい!と膝を叩きたくなるような・・・まあ、叩かないけど。
当時の人達の会話って、こんなに楽しいのかしら。そう思って羨ましくなりました。
全員が全員頭がよくって、「うわあうまい!」と何度も笑いながら言ってしまった。
特にお気に入りは、主人公鳶太郎のお供をしていた金物屋の木更津屋佐平さん。
あの人は・・・いいなあ。惚れるなあ(また言った)
だってだって、すっごくお話が面白いんですもの!
あのね、ええと、イメージ的には西田征史さん。あっ間違った、飛脚さん。
足がめちゃめちゃ速くて、とにかく「てやんでい!」って感じの人です。多分違うけど。
途中で何故かコンビになってしまっている幸吉さんとの掛け合いが一番楽しい。
「甘露甘露」だとか、「ぐうぐう」三連続だとか・・・かわゆーてしょーがない。
なんなんだろうあの人、確か歳は30って言ってたけど、じゃあなんでこんなに可愛いのあなた。
でも「口先だけじゃ饅頭は買えない。」はカッコ良かったなあ。
↑一応決めセリフでめちゃめちゃ男前の言葉なんですよ。すげえカッコイイんだよ、この人、実は!
あと、主人公の鳶太郎が、偉い人なんだけど偉ぶってない!そこがいい!
特に、鳶太郎が友と酒飲んで酔った時に謝るシーンは・・・良かった。グッときた。
「友達に心配ばかりかけている」と、うつむいて反省する主人公。
そうよそうよ、こうこなくちゃ!主人公は万能じゃねぇんだっつーの!
とにかく!木更津屋が可愛いのでうっかり食べてしまいたいってことです。ウソです。人と本は食べられません。




























実はもう一つ。
木更津屋と同じくらい気に入っている人がいます。宮下良伯先生です。
彼は産婦人科のお医者さんで、主人公とはお友達なんですけど・・・
久しぶりにこの二人が逢った時に飲んだ酒の席にて。


「なんだ、新君(主人公のあだ名)、貴公は淋しいんだな、赤ん坊のようなことをいうな」
「わしは、赤ん坊です、良伯先生、淋しい男です」
そんな主人公を見て、肩を抱いて背中をなでてやる良伯先生。
目に涙をためながらも帰る先生に、主人公はその場を立ち上がって、
「先生、――――良伯先生、まだ帰っちゃいかん」


そういう(一部に)思わせぶりな言動は慎みたまえ、主人公と先生・・・
いやー・・・うっかり悶えるところだった。危ない危ない。