やあ(´・ω・`)

本読んでたら思い切り泣いてしもたので感想書く。

容疑者Xの献身 (文春文庫)
東野 圭吾
文藝春秋
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今更ですけどね。買ったのもずいぶん前なのですが、のんべんだらりとシリーズを追いかけていたらこんなに延ばし延ばしになってました。
ドラマは全部見て、テレビで映画が放映されてたのは初めの10分程度見たかな、という具合です。



東野圭吾さんの作品はガリレオシリーズしか読んでないのですが、謎解きがあまり好きじゃなくて。
元々、頭のいい人がさらっと解いてこれが答えだ!的な感じって苦手で。特に湯川は頭が良すぎて一気に解決するから腑に落ちない。
だから、どちらかというとトリックの部分ではなくて物語の流れを楽しみました。
短編だと事件が中心に来るけど、この本は長編なので、それ以外のところにも気が配られていてすごく面白かったです。
つーか前作2つに比べて湯川も草薙もかっこよすぎww特に草薙、お前いつの間にそんなに頭が良くなったんだ・・・誰かと思った。
湯川がいち早く気付いたことで、友人であり刑事でもある草薙と微妙な関係になるところが好きでした。
今までは本当に良い探偵と刑事という間柄だったのが、少し揺れ動いて相手を疑ったりするという。
いつも湯川は余裕があって負の感情(特に悲しみ)を見せることが少なかったので、学生への八つ当たりなんてものも見えてなかなか。


さて。なんと言っても石神か。以下引用。

身体を拘束されることは何でもない、と彼は思った。紙とペンがあれば、数学の問題に取り組める。もし手足を縛られても、頭の中で同じことをすればいい。何も見えなくても、何も聞こえなくても、誰も彼の頭脳にまでは手を出せない。そこは彼にとって無限の楽園だ。数学という鉱脈が眠っており、それをすべて掘り起こすには、一生という時間はあまりにも短い。

このシーンで号泣。うおおおお石神ぃぃ・・・
この作品に関しては彼の純愛が評価されているようですが、私は数学者としての彼に惹かれました。
15章で湯川と話したあと、彼は自分が何十年も研究している数学理論に一生取り組む決意をしたわけです・・・誰にも邪魔されない場所で。
勿論、深い愛もすごいなと思うわけですが。最後の最後で報われないなんて、悲しすぎる。慟哭が切ない。
泰子さんの自首は、泰子さんの逃げだと思うのですよ。本当に感謝しているのならば、彼の望む通りに幸せになるべきだったんじゃなかろうか。
つーか、なんつーかもう・・・報われないなあ。やるせない気持ちになるお話でした。



結局その後ようつべで映画観ちゃったしね!今日はガリレオ三昧であった。
まあ、映画はね。堤真一さんによる迫真の演技を観るためのものだよ、うん。すんげー石神だった。プロの俳優やべえ・・・
テレビはそういうものとして見てたけど、原作読んじゃうと一気に柴崎コウの存在が気になってしまいますね。
草薙が好きだー・・・草薙を出せー・・・月9の恋愛至上主義など滅びてしまえー・・・