血の染みを抜くこつなら訊いてくれ。
随分前に借りてから、テストやなんやで全く読めてなかった本。
生半可に読めるもんじゃないので、昨日５時まで起きて読んでました。
学校で読んでいて、クラスメイトに「面白い？どんな本？」と訊かれた。
一応私は「すごく面白い」と答えたけど、自分ではその答えに納得してなかった。
だって、もっと言うべき言葉があった気がしたから。
なのに、何も出てこなかった。どんな風に説明すればいいのか分からなかった。
愚かだった。
刺々しかった。
エロかった。
悲しかった。
崇高だった。
汚かった。
優しかった。
これらのどの言葉を使っても良かったし、でもどの言葉もどこか足りなかった。
アダムとの帰郷シーン。
涙は出ないまま、しゃくり上げるばかりだった。
僕はどこにも行かないよ。
できない。
約束だね？
アダム？
私はずっとしゃくり上げていた。何も出てこなかった。
ファーティリティに逢って、タクシーに乗って、金魚の話を聞いて、
ようやく私は、彼と同じように少し泣いた。
もっとたくさんの人にこの本が広まればいい。
もっとたくさんの人が、言葉にならない程の衝撃を受ければいい。
そう思いました。・・・終わり！
