本家より抜粋その14


「どうすんの?」「こうすんの」
パンッ!
この音が、背筋を凍らせるというか頭がひっくり返ってしょうがないというか。
この先どうなるのか、観客側は分からない・・・暗転のまま、このコントの世界は終わってしまう。
きっと彼等が立っている『現在』という次元がなくなるんでしょう。
あの糸電話によって『現在』をすっ飛ばし『未来』と『過去』が繋がる→『現在』が消える、と。
これによって考えられるのは、
1.二人は元の世界(それ自体が私達の考える「普通の世界」かどうかも分からないけど)に戻れる
2.彼等は『現在』の人間ではなくなる(『未来』か『過去』の人間となる)
3.『現在』が消える、つまり生きている二人が居なくなるので、この世から消えてなくなる
4.その他
・・・うーん随分とオカルトチック。
どれだけ頭捻って考えても分からないものは分からない。
きっと、この答えを知ることができるのは、コント製作者の彼一人なんだろうなあ。
名前は忘れてしまったのですが、ミステリー作家の方で犯人を出さずにストーリーが終わってしまう本ばかり書いてる人がいて、インタビュアーに「すごく気になる終わり方ですが、あなたの中では犯人は決まっているけど書かないんですか?」と言われて「うーん僕もねー、犯人は分からないんですよー」と笑いながら答えてらっしゃいました。
もしかしたら、小林さんも分かってないのかもしれないな。
イデアだけが膨らんで、何処へ到達するかも分からずに『彼等』の世界は続く。
それをコントとして起こしているだけに過ぎないんですもの、小林さんの作業は。
にしても・・・なんちゅー観点を持っているんだ、この人は。凄すぎて恐ろしい、ちょっと。